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記事: 妊娠中のボディケア方法は?注意点と合わせて助産師が解説

妊娠中のボディケア方法は?注意点と合わせて助産師が解説

妊娠中のボディケア方法は?注意点と合わせて助産師が解説

妊娠中は体質が変わり、風邪をひきやすくなったり肌荒れしやすくなったりします。

今回はそんな妊娠中の体の変化とボディケアについてご紹介します。

マイナートラブルである妊娠線へのケアについても最新研究からの知見も交えてお届けしますので是非最後まで読んでみてください。

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賀茂 綾乃

1990年生まれ、2児の母。新卒で国立大学病院に就職、総合周産期母子医療センターで助産師として約7年勤務。 妊娠出産を経て、不妊治療クリニックや認可保育園勤務を経験後、現在は産婦人科クリニック、自治体乳幼児健診、 #8000小児救急医療相談、医療ライティング業などパラレルワークを行う。出張専門助産院ぺりさぽの代表も務め、 ベビーマッサージ教室など子育て支援の場も運営している。

妊娠中に起こりやすいトラブルとは?

妊娠中には様々なマイナートラブルと呼ばれる問題が起こります。

よくあるマイナートラブルをご紹介します。

  • 便秘
  • むくみ
  • 腰痛
  • 動悸やめまい
  • 手のしびれ
  • 眠気
  • 夜中に目が覚める
  • 湿疹
  • 妊娠線
  • シミなどの色素が濃くなる
  • 頻尿や尿漏れ
  • 吐気やおう吐
  • 頭痛

多彩なトラブルが現れる妊娠期間。

これらが全て現れるわけではありませんが、いくつかを経験する方もいるでしょう。

妊娠線ケアの基本と注意点

妊娠すると妊娠線が気になる方も多いのではないでしょうか。

妊娠線っていつできるの?自分で予防できるもの?といった疑問にお答えします。

妊娠線は特に妊娠後期にできる

妊娠線は急激な皮膚の伸びに耐えられずに起こる跡で、赤や紫色となって出現し、徐々に白くなっていきますが完全に消すことは難しいものです。

主におなかにできますが、乳房や太ももなど脂肪がつきやすいところには妊娠中の体重増加に伴って出現することがあります。

妊娠中お腹は徐々に突出しますが、とくに妊娠線ができやすいのは予定日が近くなってから。

赤ちゃんの体重増加も30週後半からグッと大きくなるため、それに伴いお腹も前に突出するようになります。

その頃には下腹部は自分の目で見えないため、人から指摘されて気づくこともあります。

妊娠線のケアは保湿が主流

妊娠線のケアでよく言われるのは保湿です。

妊娠線ができそうになってからでは遅く、初期からの保湿が大切といわれています。

そして腹部だけではなく全身しっかりと保湿することが皮膚の潤いにとって大切です。

確実なケアはまだわからない

しかし、この保湿ですが実は科学的根拠(エビデンス)はありません。

世界中の論文を比較検討した妊娠線に関するシステマティックレビューでも妊娠線の予防法に関して信頼できる方法はないと結論付けています。

それよりも、妊娠線のできやすい人は妊娠前のBMI指数が高く若かったという結果があるため、妊娠前の体重コントロールが重要になるかもしれません。

一方で妊娠線は外観上の問題とはなりますが健康状態には一切影響を与えません。そのために研究が進まないという側面もあります。

まだ研究結果として出ていないだけで有効なケア方法はある可能性はあります。

参考:Stretch marks during pregnancy: a review of topical prevention妊娠線を予防することは可能ですか?

妊娠中に多い肌トラブルとその対策

 妊娠線以外にも肌トラブルの起こりやすい妊娠期。

ここでは妊娠中に特に起こりやすい肌トラブルについて解説します。

アトピー性皮膚炎の悪化

妊娠前からアトピー性皮膚炎と診断をされている方は悪化する傾向にあります。

その原因はわかっていませんが、妊娠すると免疫反応が変化するためそれによる影響ではないかと言われています。

妊娠性痒疹(にんしんせいようしん)

妊娠初期から中期に現れるかゆみを伴う湿疹です。

腕や足の肘・ひざ側や胸やお腹に出現する湿疹で、アトピー性皮膚炎がない方にも表れる可能性があります。

妊娠終了とともに良くなることが多いです。

PUPPP

PUPPP(Puritic urticarial papules and plaques of the pregnancy)は、0.5%の妊婦に発生するとされている、妊娠後期に現れる湿疹です。

初めての妊娠や多胎妊娠によくあらわれます。

腹部とくに妊娠線に沿って現れます。蕁麻疹のようだったり赤みがあるだけだったりするのが特徴です。

数日以内に腕やひざ下の足にも現れますが、顔や手に湿疹が出ることはほとんどありません。

水疱などを伴うこともあり、激しいかゆみが特徴で妊娠が終了するとすぐに消失します。

妊娠性疱疹(にんしんせいほうしん)

 これは妊婦の5万人に1人の確率で表れる非常に珍しい自己免疫疾患です。

妊娠後期に始まることが多いですが、産後に始まることもあります。

へそ周りの湿疹から始まることが多く、次第に体幹や腕・足に広がります。

強いかゆみを伴う蕁麻疹のような赤みや水ぶくれが起こります。出産後数週間~数か月で自然によくなりますが月経やピルの内服、次の妊娠のときなどに出現することがあります。

症状があるときは皮膚科に相談をしましょう

 このようにさまざまなトラブルが起きやすい妊娠期。

日頃のスキンケアも大切ですが症状を認めた場合は皮膚科医に相談しましょう。

近くの皮膚科で受診できるところがわからない場合はかかりつけ産科医に聞いてみましょう。良く紹介する皮膚科などを教えてくれるかもしれません。

お薬の使用で悩むようであれば産科医に確認していくと良いでしょう。

    参考:妊娠とアトピー性皮膚炎

    妊娠後期の腰痛とこむら返りの対策法

     妊娠中によく起こるマイナートラブルとして考えられるのが腰痛とこむら返りではないでしょうか。

    どちらも妊娠自体に影響はありませんが日々の生活に強く影響を与えます。

    場合によっては睡眠にも影響の出るこの2つについて対策法についてご紹介します。

    腰痛の原因と対策法

    妊娠中腰痛は50~60%の妊婦に起こると言われています。

    お腹が大きくなって重心が変わり姿勢が悪くなることや、リラキシンという関節をつなぐ靭帯を柔らかくするホルモンの影響で姿勢が崩れやすいことが原因としてあげられます。

     対策法としては以下のようなものがあります。

    • 骨盤ベルトの装着
    • 腰痛体操の実施
    • 腰を温める
    • 正しい姿勢をとる

    それぞれ正しい行い方を直接指導してもらうことが大切であるため、かかりつけ産科医や助産師に聞いてみましょう。

    参考:妊娠に伴う腰背部から骨盤周囲の疼痛の実態調査

    こむら返りの原因と対策法

     こむら返りとはいわゆる「足がつった」状態です。

    筋肉を使っていない「弛緩」した状態から急に力が入ると起きやすく、そのため寝ているときに発生することが多いです。

     対策法としては以下のような方法があります。

    • マグネシウムを摂取する
    • カルシウムを摂取する
    • ビタミンBを摂取する
    • ストレッチを行う
    • 筋肉を温める
    • マッサージをする

    どれもまだまだ科学的根拠(エビデンス)は少ないですが、昔から有効である可能性があると言われている方法です。

    しかしあまりにも続く場合はにはかかりつけ産科医や整形外科に相談しましょう。

    参考:妊娠中のこむら返りに対する介入方法

    良くならない場合はかかりつけ産科医に相談をしましょう

     マイナートラブルとしてよく聞かれる腰痛やこむら返りですが、中には病気が隠れている場合もあります。また、病気ではなくても眠れないなど、生活に大きな支障を与えている場合は治療の対象となります。

    まずはマイナートラブルをかかりつけ産科医や助産師に相談することが大切です。

    妊娠後期のボディケアに取り入れたいおすすめアイテム

     妊娠中のマイナートラブルについて解説しました。

    ここでは妊娠中のボディケアに取り入れたいおすすめのアイテムをご紹介します。

    hydrate/b.box body ハイドレートボディローション

    ハイドレートボディローションは、べたつき感の少ないローションです。

    無添加・低刺激で妊娠中の方も赤ちゃんも使用することができるため、産後は一緒に保湿することができます。

    入浴後全身にたっぷりと塗り広げ肌を保湿することがおすすめです。

    ハイドレートボディローションの詳細を確認する>

    moisture/b.box body モイスチャーボディ+バスオイル

    乾燥が気になる肌へうるおいを与えるオイル。

    無添加・低刺激で家族みんなで使用することができます。

    湯船に入れることで手軽に全身の保湿を行うこともできます。

    お風呂上がりにマッサージをしながら使用しても良いでしょう。

    モイスチャーボディ+バスオイルの詳細を確認する> 

    赤ちゃんのために、ママのケアも大切にしよう

    妊娠初期からのボディケアがのちのちの肌に大きな影響を与えます。

    産後すぐは傷の痛みや体の痛みから思うようにケアもできなくなるもの。妊娠中からケアをしておくことで少々の乾燥には耐えられる肌をつくりましょう。

    また、その後赤ちゃんのお世話が始まるとゆっくりとした時間もとりにくくなることでしょう。

    そんな中でも自分のために使う時間は、ママの心の栄養となってくれます。

    スキンケアだけでなく、「自分のために使う時間」を意識して取り入れてみてくださいね。