【歯科医師監修】歯固めとは?赤ちゃんの成長・発達への嬉しい効果
歯科医師でありママでもあるほなみ先生とのコラボ企画第二弾。今回のコラムは、歯固めをテーマにご紹介したいと思います。
歯固めの効果と選び方について詳しく解説して下さっているのでぜひチェックしてくださいね♪
はじめに
赤ちゃんグッズとして昔から長く愛用されている”歯固め”。様々な色や形のものがありますよね。
歯固めは「歯の生える際の不快感を軽減させるためのもの」と思っていませんか?
もちろんそれもありますが、実は歯固めには赤ちゃんの成長や発達に嬉しい効果がもっとたくさんあるんです。
今回は歯固めの効果と、効果をより引き出すための歯固めの選び方のポイントをご紹介します。
これを知っておくと毎日の育児にもっと歯固めを取り入れたくなること間違いなし。
ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
知っておいて欲しい歯固めの5つの効果
歯固めの嬉しい効果を5つご紹介します。
1.歯の生える際の不快感を減らす
まずはよく知られているこちら。
歯が生える24~72時間前が特に不快。ムズムズ痒い、気持ち悪い、痛い…その子やその歯によって症状は様々です。
「なんだか今日やたらおもちゃを噛むな?離乳食食べないな?不機嫌だな?」ということがあれば、歯ぐずりの可能性を疑ってみましょう。
赤ちゃんからのSOSのサインかもしれません。
そんなことを書きながら、実は歯科医師である私も我が子の歯ぐずりに最初は気づけなかったのです。
上の奥歯が生えてくる痛みで日中はぐずぐず、夜は何度も泣いて起きる。
氷水で濡らしたガーゼで歯茎をマッサージすることで何とか落ち着きました。そうやって冷やすことで炎症が抑えられて症状が和らぎます。
2.脳へ刺激が伝わる
噛むことで歯に刺激が加わり、無数の電気信号が神経を伝わって脳に届きます。これが赤ちゃんの成長・発達に役立ちます。
これは大人も同じで、歯の本数が減ってしまうと認知症が進みやすかったり、要介護度が上がったりしてしまいます。それくらい噛むという行為は重要です。
よく噛む子は賢い子に育ちます。噛む回数を日常で意識してみましょう。
3.顎の成長を促す
噛むことで骨が添加され成長していきます。
上顎の成長のピークは下顎よりも早く、5歳で8割終わるとされています。
5歳までにしっかりと顎を成長させることが、将来の綺麗な歯並びには不可欠です。
歯並びは見た目だけではなく、学習能力や運動能力の高さ、虫歯や歯周病のなりやすさ、体調の良し悪しなど、生活のあらゆる面に影響します。
4.虫歯予防
噛むことで唾液の分泌が促がされます。
唾液は歯の表面が溶けるのを防ぐだけでなく、溶けかかった歯の表面を元の状態に戻す力もあります。
そもそも赤ちゃんの虫歯リスクは低いものですが、唾液を出すことでよりしっかりと予防していきましょう。
5.夜ぐっすり眠れる
噛むことで神経伝達物質の1つであるセロトニン(別名:幸せホルモン)が分泌され、これが夜にはメラトニン(別名:睡眠ホルモン)となり、ぐっすり眠る手助けをしてくれます。
大人に比べるとまだまだ眠ることが苦手な赤ちゃん。
たくさん噛んでホルモンの力を借りて、しっかりと質の良い睡眠をとりましょう。
歯固めを選ぶポイント
続いては歯固めを選ぶポイントを3つご紹介します。
1.お口に入れても安全なものを選ぶ
メリットいっぱいの歯固め。我が子のことを考えるといっぱい舐めていっぱい噛んでほしい。そのためにもママやパパが安心してお子さまに与えられるものがいいですよね。
ビーボックスの歯固めは全てBPAフリーの安全な素材が使われています。
また、見た目はとても可愛いですが、小さなパーツの付いた歯固めは誤飲のリスクがあるので避けましょう。
2.持ちやすい形状のものを選ぶ
幼児の手先の器用さは大人が軍手を2枚はめたのと同じくらいと言われています。想像しただけで大変ですよね。
赤ちゃんはそれ以上に手先がまだ上手く動かせません。赤ちゃんの立場になって持ちやすい歯固めを選びましょう。
ビーボックスの歯固めは持ちやすさにこだわって設計されています。
その中でも特にリストティーサーはブレスレット型で手首にすぽっとはめられるので落とす心配なし。お出かけ先にも安心して持って行けますね。
3.横幅がしっかりあるものを選ぶ
上顎の成長を促すのに特に大切なのが『前歯で噛むこと』。
横幅のある歯固めなら自然と口角を横に引いてしっかりと前歯で噛めます。
4.お口の状況に応じた形状と硬さを選ぶ
歯ぐずりの時はしっかりその歯に歯固めが当たることが大事。
前歯の歯ぐずりの時は前歯で、奥歯の歯ぐずりの時は奥歯で噛めるように状況に応じて歯固めを選べると尚良いですね。
ビーボックスのトリオティーサーは3つの異なる形状の歯固めがセットになっています。そして形状だけではなく、素材の硬さもそれぞれ違います。
生えてくる歯によって、そして段階によって赤ちゃんの好む硬さも変わります。考え方は離乳食の進め方と同じ。
離乳食は単に月齢ではなく、その子のお口の発達に合わせて食材の硬さを変えることが大事ですよね。
お口の様子をみて歯固めを選んであげるか、3つセットで渡して赤ちゃん自身に噛みながら好みのものを選んでもらうのもいいですね。
まとめ
いかがでしたか?
実はこんなにもメリットいっぱいの歯固め。ぜひポイントを押さえて選んで日常に取り入れてみてくださいね。
この記事の監修・執筆
歯科医師 ほなみ先生
大阪大学歯学部を卒業後、関西、関東の複数のクリニックで勤務。
2021年に長男を出産し、寝かしつけに悩む日々を送る。「この子は寝ない子なんだ。自分の寝かしつけが下手なんだ。」と育児に疲れ切っていたが、生後4か月の時に受けた睡眠コンサルですっかりねんねが大好きな子に。「赤ちゃんの寝る力」に感動し、資格取得を決意。
育休復帰後は歯科医師として勤務する傍ら、同じように寝かしつけに悩むママ.パパを救いたいという気持ちから乳幼児睡眠コンサルタントの活動を開始。
診療室でのアドバイスや相談だけでは育児に忙しい保育者に伝えたい情報が伝わらないもどかしさを感じ、SNS上で歯科医師としても活動を始める。
2000人の小児治療から得た、ご家庭でできる虫歯予防やお口育ての情報発信を中心に、セミナー開催や個別相談を通して「家で育児しながら気軽に得られる情報」「家だけでは難しいことは受診することの大切さ」を全国の保育者に伝えている。
乳幼児睡眠コンサルタントとして乳幼児のぐっすりねんねを、歯科医師として乳幼児の歯とお口を守ることで、日々育児に悩む保育者の心を少しでも穏やかにしたいという想いで活動中。